!!激しくネタバレしています!!
!!「1」「3」「4」好きな人、ごめんなさい!!
!!そして「2」嫌いな人、もっと、ごめんなさい!!!!僕は「2」が一番好きなんだよ!!
「Mission: Impossible – Rogue Nation」
今作において、「Rogue Nation」とは、敵組織「シンジケート」のことだけでなく、アメリカ、イギリス諜報機関、それらに対しての意味でもあることが、本作のテーマであることは、ヒロインの境遇や、レナーとボールドウィンの立ち回りからも想像できる、なかなかいいタイトル。前作の「Ghost Protocol」よりいい。冒頭のミッションのひっかけなど、その混沌とした世界がこれから繰り広げられるという展開もいい。
「スパイ大作戦」をしょっぱなから全否定の、自身プロデュースの映画宣言の「1」、究極のトム・クルーズ映画の到達点およびアクションのできる映画スター宣言の「2」、年をとり、本人自身はだいぶ迷いがあったころであろう「3」、開き直りが開花し、唯一無比のスターの立場を確立した「4」。
シリーズ共通していえるのは、「緊張感のないスパイ映画」という印象だが、それはいままで、トム・クルーズの魅力を全面に出すための、ある意味「真逆ゆえ、当たり前」。
その意味で「4」はスター性、アクション、ストーリー、すべての要素が振り切れておらず、個人的には、「それならMIシリーズでなくても」、「ニヤけてないし、トム・クルーズの映画でなくてもいいんじゃないの?」と思った。特に「4」は、全体を通しての「時間」の緊迫感がないのは、残念だった。
さて本作。
正直言うと、相変わらず「ストーリー」の吸引力は薄い。しかし「時間」については、今回すべての見せ場でそれがキーになっていることがわかる。冒頭のシーン、オペラ、潜水、チェイス、ラスト。
しかも、今回はストーリー自体の「吸引力」は「女スパイ」の正体、その駆け引きでぐっと引っ張っており、この点がこのシリーズのもっとも上手くいっていなかった「全体を通しての緊迫感の持続」は損なわれなかったように思う。
このあたりは、前作「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のヒロインとの距離感、トムの立ち位置などが、その脚本家でもあったマッカリーとトムのなかで活かされていると思う。
MIシリーズにおいては本作が一番よくできていると思う。
個人的にはトムのキャリア、およびハリウッド映画史では間違いなく「2」が最強、と信じてますけどね。
僕の中では、「2」>「5」>「1」>「3」=「4」=「6」かな
ただし。
ストーリーは今までで、もっとも「007」寄りで、やっていることは、「Fast & Furious」シリーズに近くなってきていることが気になる。
いやもちろん、「Fast & Furious」シリーズのほうが、やっていることはすでにおかしいだけど、「個性派グループが世界を股にかけ・・・」、というのは、まことに、まことにおかしいことだけど、今では「Fast & Furious」シリーズが筆頭。
立ち位置としては、「007」と「Fast & Furious」に挟まれた形となり、非常に難しい、いや、なかなか興味深いところに来た、という感じかな。
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