!!映画ファンならだれにもわかるネタバレはしています!!
僕の苦手な監督さんたちです、ごめんなさい。
ですが、前作「マン・オブ・スティール」は、シリアス「ダークナイト」のうじうじ路線と「見せる(すぎる)スローアクション」からの「見せない(笑い)超高速アクション」への転換に非常に興味深く見させてもらいました。

スナイダーの映画の中では好きな映画でした。
ですが、「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」で、もうこういうの、いいや、と思った僕が本作を期待たっぷりに見ることはありませんでした。
その「マン・オブ・スティール」の続編にあたる本作の原題はVだが、VSにしてしまう日本人ヒーロー気質に微笑みはするも、「ジャスティスの誕生」の副題をそのままつけて、完全に「ファン以外門前払い」の作りにはなっているだろうな、と鑑賞。
バットマンとスーパーマンが「仮に」戦うとなると、スーパーマンの弱点である「ミドリのアレ」が出てくるのは、アメコミファンでなくても映画ファンならわかります。

ベン・アフレックらしくない?真面目なブルース・ウェインにちょっとがっかり。
しかし、ダークでなければいけなかった男が、神のような、そして一瞬にして多くを救う、そして一瞬にして無に帰することのできる力、スーパーマンとの出会いと葛藤。ウェインの、スーパーマンへの「複雑な感情」は十分に伝わり、かなわない敵、だが果てなき挑戦は良く描かれている。

本作の、バットマンとスーパーマンを同じ映画に登場させる、と言う点は申し分ない100点満点。
ジェシー・アイゼンバーグ。
もちろんそういう役作りなんだろうけども、「渋い」ベン・アフレックと「眉間しわ寄せ」スーパーマンの間に立つには軽すぎて、暗い画面の色調にあっていない。
ルーサーのつくる「怪物」もまあ、ありふれた造形で、バトルがまあ、退屈なんです。

ハリウッド映画では珍しく「敵が待ってくれる邦画伝統芸」を魅せてくれる。
「スーパーマン」に登場する女性はピンポイントで狙われる点は「らしくって」良し。
ザックとノーラン。この二人の存在こそ、まさしく本作を象徴している。バットマンとスーパーマンとは、まさしく彼ら。
それこそが本作のバランスで、うまくいったところであり、難しかった点。そこがチラチラ見えることがとても面白いです。
劇場公開日 2016年3月25日
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