「死霊館」資料館な和洋折衷な出来でびっくり!

資料館と死霊館

 タイトル「死霊館」がとっても70年~80年代なので、ちょっとだけ気にしていたのだが、主演がベラ・ファーミガ、と知って、急きょ映画館で鑑賞。ベラ・ファーミガ主演、というだけでホラー映画をわざわざ映画館で見るのはそれなりにわけがあります。

 ホラー映画にリアリティを求めるほど青くはないが、面白いホラー映画はやはり出演している役者によることが多い。

 もちろんスターが出ている、お金がかかっているからこそ日の目をみる、というのもありますが、わざわざレンタルでひどいホラーをつかまさせるよりかは、誰々が監督、だれそれが出ている、で決めるのが、間違いではないと思います。

 POV映画とか低予算ホラーとか、そんなの見て、怒りを抑える心の余裕もお金と時間の余裕もありません。

シンザン
シンザン

 圧倒的にはずれが多いからね。

 だから、本作は僕の価値観では「ソウ」の監督だし、「見てもそれなりに納得するホラー映画」であります。
 

ベラ・ファーミガ

 ちなみにベラ様がいいのは、「色っぽい」「艶っぽい」、そして「ちょっと顔が怖い」点。

 絶叫するヒロイン、という歳ではないが、絶叫「する」ほうでも、絶叫「させる」ほうでもどっちでもいけそうな顔をした役者です。

 そのベラ様、霊能者役とは、本当に素晴らしい!しかもフリルブラウスで登場である。ベラ、霊能者、フリル、もうこれだけで70年代ホラーの再現を見事にクリアしている。

シンザン
シンザン

 歴代のホラー・クイーンと何ら遜色ありません。

 本作は古臭い映像や演出を楽しむ映画だが、70年代のびっくりホラーを、セット、衣装、演出を丁寧に再現しつつ、今風の見せ方も随所に交えた古今東西、和洋折衷な良品。

 邦題が「死霊の館」というタイトルでなく、「死霊館」としたのは、配給会社がそういった資料館な本作の特徴を表現したのだと思います。

劇場公開日2013年10月11日

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