TENET テネット ネタバレ 正しい鑑賞方法とは。

TENET テネット
劇場公開日 2020年9月18日

 

 

 

 

・・・・・・ネタバレしています!!・・・・・・・・

 

 

コロナ禍 超ビッグバジェット作品 ついに登場!!

と書きますと、6月に公開した「ランボー ラスト・ブラッド」などはどうなの?という話になりますが、「ランボー」はアメリカでは去年2019年の公開。(ビッグバジェットかどうかはまた別の話ですが)ちなみに「ミッドウェイ」も米国では2019年の公開。

 

アメリカにおいて、いよいよ9/20現在、映画館が少しながらも解禁され、ついに待ちに待った超話題作である本作が公開され、すぐに日本でも公開されました。

 

まずは、そのことについて、素直に喜びましょう。

 

僕はクリストファー・ノーランが嫌いだった

実は僕はクリストファー・ノーラン監督作品があまり好きではありません。

 

なぜかというと、完全に好みの問題なのですが、

 

1)うるさい

2)難しい

3)「ダークナイト」が嫌い

 

 

といったところが理由でしょうか。

 

1)については、ちゃんと映像で表現できているんだから、そこまでうるさくしなくていいのに、といつも思ってしまいます。「ダークナイト」シリーズ、「ダンケルク」あたりのうるささは正直劇場を抜け出したくなるほどでした。

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2)については、「メメント」、「インセプション」、「インターステラー」といった作品群がその独自の設定において、そう思わせているところではありますが、いずれも「やりたいこと」というのは割と明確で、設定や映像や音楽に大いに振り回されますが、主人公の行動と「派手な見せ場」だけでつないでも十分楽しめると思っています。

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3)については、ただの私の好みです。要らないシーン多すぎますよ、コレ。

 

 

といったあたりが理由なのですが、「ダンケルク」あたりからノーラン監督のこだわりみたいなものが感じ取れてきて、やっぱりみんなが注目する大好きで尊敬する監督であるのだな、と素直に思うようになりました。

 

なんですけど、「TENET」公開前で一番好きなノーラン作品といえば、僕は「ダークナイトライジング」だという、ファンからすると、目の敵にされそうな僕ではあります。

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随所に監督から本作の観方を教えてくれる

序盤、逆行する弾丸の説明のシーンにて

 

「頭で考えるな、感じろ」

 

と本作を見る姿勢を示してくれます。これは、とりあえず変なアクションを楽しんでね、ということでしょう。

 

そしてさらに後半、タイムパラドックスの説明になると、主人公の相棒ニールは

 

「少し寝ろ」

 

と主人公を、いや僕たちに、ウトウトしながら見ても問題ないよ、と指示します。断片的なミッションはもとより、目的は何なのか、すら忘れていいよ、と。

 

 

 

実際そうでした。

 

 

これまで以上に饒舌に「見る姿勢」を示してくれている、なんて親切なんだと思いました。

 

 

本作は皆が思う通り、これまで通りの「007がやりたい」ノーラン映画だし、相変わらずアクションの見せ方はイマイチですが、コンサートホール、空港など、「本物を使った迫力」はこれまでのノーラン映画の集大成だと思います。

 

ド迫力です!

 

自分がやりたいことをやりつつも、みんなが期待することをきっちりとやってのけ、かつも山やさせる。

 

その一貫性こそがノーランのすばらしさだと思ってます。

 

そんなこと、毎回、すべての作品で実行できる人なんていません。

 

 

ブルックス・ブラザーズ

ノーラン監督が大好きでよく起用する、サー・マイケル・ケインがブルックス・ブラザーズを着ていた主人公に、それはないだろうと諭します。

 

ノーラン作品の常連であり、イギリスの名優である、サー・マイケル・ケインはスパイ映画にも多く出演されており、近年では「キングスマン」(2014)でも素晴らしい演技と着こなしで僕たちを魅了してくれました。

 

あまり多くを書くと気を悪くされる方もいるかもしれませんが、アメリカで創業されたブルックス・ブラザーズは、ウィキペディアによると、世界最古の紳士服販売店とのことですが、本作のマイケル・ケイン演じる男にすると、「カジュアル」ということなのでしょう。

 

英国出身であるノーラン監督の、あこがれの007映画においては必須となる伝統やゴージャス感へのこだわりが垣間見えます。

 

ひょっとしたら、近年のジェームズ・ボンドの衣装がアメリカのトム・フォードであることへの皮肉なのかもしれません。

 

 

ロバート・パティンソン

先日NETFLIXにて、「悪魔はいつもそこに」の彼を見て、これ以上ない変態牧師に感動しました。それはもう、恐ろしく卑劣でした。

 

その変態牧師を見た後なので、実に味わい深く見て「しまいました」部分はあるのですが、それまでの作品はあまり印象が良くなかったのですが、本作も、主人公をしっかりサポートする仕事人であるが、皮肉屋で謎めいて、でも陽気なところもある相棒ニールを好演しています。

 

彼がこの後、バットマンこと、ブルース・ウェインを演じるということで、「悪魔はいつもそこに」、「TENET」と素晴らしい演技を見せてくれましたので、大いに期待します。個人的には「悪魔・・・」寄りの変質的なブルース・ウェインになることに期待しています。

 

 

ジョン・デヴィッド・ワシントン

僕の大好きな役者の一人にデンゼル・ワシントンがいます。顔、佇まい、スタイル、話し方、作品のほとんどが面白い、などほぼ全てにおいて、あこがれの存在です。

 

その息子、ジョン・デヴィッド・ワシントンが本作の主人公。ウィキペディアによると、アメリカンフットボール選手として活躍されていた、とのことですが、そのせいか、父親デンゼルに似ても似つかぬ体形とお顔のためか、序盤本作の鑑賞に雑音となりました。

 

ですが、さすがというべきか、徐々に違和感を感じなくなるのは、彼自身の持っている演技力ということなのでしょう。

 

 

「ボンドガール」エリザベス・デビッキ

191cmの超長身美女。なぜこんなにほぼどの男性とも釣り合わない超絶美女を「ボンドガール」にしたのか。

 

・そんな彼女も人生において苦しめられている。

・そんな彼女も一人息子を愛する一人の母親である。

・「ボンドガール」と比喩的に表現したが、それとは真逆で主人公とは結ばれない。

 

といったキャラクターゆえ、見た目が真逆の彼女に白羽の矢が立ったのかと思います。

 

スパイ映画で必須のセレブ感、ゴージャス感はもちろんのこと、束縛から逃れようとする妻、一人息子のために命を懸ける母親といった役どころを見事にこなしています。

 

 

・タイトル「TENET」

「右から読んでも、左から読んでも」

 

この単語の和訳を検証するより、このスペル見て、ノーラン監督が気に入っただけと思ってよいでしょう。

 

オチについて

本作のオチですが、タイムトラベルものには本当にデフォルトなオチになります。

 

これもノーランがやりたかっただけのことだと思います。

 

まあ、僕個人はこの主人公役、デンゼルが若い時に演じたらなあ、とかデンゼルの「デジャヴ」を思い出したりしました。

 

でも、デンゼルが演じると、デビッキと釣り合っちゃうので、ダメかもしれません。

 

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