「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」
劇場公開日 2017年12月15日
スター・ウォーズ/最後のジェダイ MovieNEX [ マーク・ハミル ] 価格:3,465円 |
!!はっきり言って、ひどいこと書いてます。好きな人は読まないでください!!
ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー MovieNEX(通常版) [ フェリシティ・ジョーンズ ] 価格:3,736円 |
正史をリアルタイムで観てきた僕としては、「ローグ・ワン」の在り方は正しくも、やはり「スター・ウォーズ」では決してないもので、その楽しみ方も「スピンオフ」ならではの「いいとこどり」のおまけでしかありませんでした。
「勝利は、名もなき者の犠牲の上で成り立っている」
そんなもはや誰もが知っていることを、仰々しくやったところで、正史の面白さに拍車がかかることはない。正史はやはり「スカイウォーカー」の話が主軸だからです。
と同時に、スプンオフでその存在が居なかったように、正史は「ジェダイ」の話であります。
製作順としては、ルーク(すなわちルーカス)の父離れ(父親殺し)で成長し、その後プリクエルで父親がダークサイドに落ちた理由を語ったが、その落ちた理由はパドメとの恋愛や怒りの感情そのものではなく、ジェダイ協議会の鈍感、鈍重、傲慢、判断能力のなさによるものだと、はっきりしている。
つまり、ルーカスは父親を殺し、そして許しているのだが、「ジェダイ」については、旧3部作と思いが異なる。
個人的な思いをルークに投影したルーカスにしてみれば、「フォースの覚醒」以降、ルークにははっきり言って出番はない。だが、もう「ルーカス」の作品ではないのだが、出てしまったのはしょうがない。
だが、出してしまったのなら、それなりの退場する舞台は用意すべきだ。それこそが正史だからだ。
本作、あまりにもひどすぎて、どこから文句を言ってやろうか、とも思いましたが、大概のことはほかの人が言っているので、以下の2点にとどめる。
1)ルーカスがプリクエルで描いた「ジェダイ」の「罪と罰」について。
そもそもジェダイの在り方は禁欲的なものであり、当然後継者は「自分(の血)ではない誰か」ということになる。だから、レイが何者だろうが、その意味では間違っていない。
だが、レイは何者ではない誰かであってはいけない。なぜなら、これから量産されるスピンオフはきっと、最もウケた、何物でもない誰か」の物語である「ローグ・ワン」の影響を大きく受けるからだ。
しかも、ルークはアナキンを許しているのだから、「血」は尊いとちゃんと説明している。
ルークがジェダイの教えを守り抜き、だが、弟子の教育に失敗し、異常に落ち込み、引きこもるコミュ障の童貞じいさんという設定は「ジェダイ」ゆえ。
それは分かる。
アナキンがそうではなかったのに反し、ルークが禁欲で童貞で過ごす理由はレイアが妹でショック!さらにソロに盗られたというショック!!ということも当然あるので、万年童貞、という設定もまあ、分からないでもない。「ジェダイの帰還」ではすでに悟りを開いたかのように、ジェダイとして生涯童貞宣言を覚悟した感はあった。
だからレイはルークの子供ではない、ということで、ルークを「単なる神」にしてしまったことも分からないでもない。
だが、それははっきり言って、正史を見続けたものにとっては、やっぱり悲しいのである。
ファンは、ルークは伝説でも神でもなくていい。ただ童貞でなくてよかったね、とみんな思いたいのだ。
2)大事なことは何一つ語られていない。
帝国の崩壊からファースト・オーダー台頭まで、反乱軍は何をボケーっとしていたのか?なぜ、ベン・ソロはスノークに闇を見せられたのか?本作は、一番面白いところを描かず、何を延々と2時間30分もやっているのか。
この辺はルーカスだったら、プリクエルのように多少ダレても、ダサくても、描いたことだろう。プリクエルはちゃんと「スカイウォーカー」の話と「シス」の狡猾さと「ジェダイ」の愚鈍さを描いている。
今こそ、プリクエルを見直し、再評価すべきだ!!
ルークの前に、ヨーダもしれーっと現れ、無責任に「過去を燃やせ」という。
お前が一番の過去の遺物で諸悪の根源だ。
どうせやるなら、ここはラストにアナキンが出て、息子であるルークの人生の「無為」を嘆き、謝罪をし、ともに消えるようであれば、また深みもあったのだろう。
ラストの2つの夕日とは、アナキンとルーク。
それが沈むというエンディングだったら、ルークのつらい人生に「悲しい」を通り越して、「感動で号泣」になったのに。
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