「ジョジョ・ラビット」ショートレビュー 「ドイツが勝った」。ジョジョの嘘におっさんは泣かされたよ。

ジョジョ・ラビット
劇場公開日 2020年1月17日

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・いきなりネタバレです!!・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 もちろん子を持つ親にしてみれば、子を第一優先にしていなかったような「あの結果」は死ぬほど悔しいし、その前の足元だけの、からのしつこいほどの描写も「あれありき」でズルいんだけど、一応子供目線の、という注釈がつく映画なので、素直にそこは泣かされました。

 

 

 中盤のお決まりのゲシュタポ家宅捜査、ジョジョの、ユダヤ人に対する「教育」とエルザの「嘘」でつづられた本が救う皮肉。

 

 

 ラストの「ドイツが勝った」。

 

 

 すべてを失ったジョジョのすがるような嘘。その嘘を振り払った勇気こそが靴紐を結ばせる。

 ジョジョの成長のみを丹念に丁寧に追った映画だけど、その後の「敗戦国ドイツ」の惨状を知っているものにとっては、いくらなんでも能天気すぎる、という気持ちもある。

 

 

だがそこで「Heroes」。

 

 

 これまでも映画でこの曲がアホのように使われていますが、

 

We can be heroes for just one day

 

 「敗戦国ドイツ」の惨状がこのあと二人を待ち受けている。にしても、この日だけは、という歌詞がぴったりくる。

 
 この二人に限らず、今は、今日だけは、まずは自由を謳歌し、踊ろう。

 

 

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