インデペンデンス・デイ リサージェンス
劇場公開日 2016年7月9日
このなかなか聞きなれない単語は、「復活」「再起」「再燃」、あるいは「逆襲」「反撃」といったニュアンスもあるという。
なるほど、エイリアンの襲撃に対しての、人類の「再起」ともとれれば、エイリアンの「逆襲」ともとれる。
エメリッヒからすると、もう一花、という意味合いもあるだろうし、この「無理やりな同窓会ノリ」もまたしかり。
何より、この「繰り返し」のストーリーはディズニーの「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を観た20世紀フォックスの経営陣が、嫉妬が先走ったか、どこで勘違いしたのか、頭の悪い解釈で「リメイク」感を出そうとした、というのなら、大いに納得がいきます。
「resurgence」
20世紀フォックス自身の本音かもしれない。
前作は、何といっても、「宇宙から来た異星人は地球侵略してなんぼでしょ?」という70、80年代のスピルバーグの「優しい」エイリアンにうんざりしていた当時クソガキだった僕の、ようやく欲求を満たしたSF大作だった。ということが僕の中では一番大きい。
そんなクソガキもすっかりおじさんになった今、当然ですが同じように楽しむことはできない。
そんな僕の今回の見所は、宇宙人でも、宇宙船でも、ドッグファイトでもなく、女性大統領とその行く末。
前作は、当時の大統領のクリントンもホワイトハウスで鑑賞し、大喜びだった、らしいが、近未来のアメリカが舞台の本作で、登場する大統領は女性である。
だがこの大統領、正体不明の接近物に攻撃して、結果的に判断を誤る。また敵エイリアンの襲撃に対して、味方の戦力を敵の罠にまんまと引っかかってしまい、壊滅させてしまう大失態。
そして敵に陣地に攻められ、自身も退場。
ヒラリー氏は当時、夫大喜びの前作を知らないわけがないだろうから、この女性大統領の末路をどう見たのだろうか。(というか、観ないか)
しかも、そこで次なる大統領閣下となるのが、ウィリアム・フィクトナー演じる軍人。
「やっぱり、強くないとアメリカ、違わない?」
と、前作の元大統領も登場し「特攻」するという、まあ、敵のバリアもとにかく力押しでぶち破るという、徹底ぶり。
いやあ、面白かったです。当時大統領選もこれのおかげで楽しみでした。
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